意見交換会要約(Brief of discussion

 (塚本智也さんがまとめてくれました。)

学生について

・現在は学士と修士があり、修士について専門大学では3年半又は5年、総合大学では3年で進学でき、
8090%の学生が修士まで進む。異なる専門に進むことを推奨している。

・卒論は、すべてのテーマについて企業等と話し、実践的な問題解決に取り組む

68か月インターシップとして実際の現場を体験する。そのうち40%が外国

・専門大学と総合大学では、企業等が採用するときのプロフィール(どんな授業、実習を習得したか)の面で差別化を図っている。

・専門大学の卒業生は実務家の即戦力として使える人材だと評価されている

・総合大学で学士からをとってから専門大学の修士という流れやその逆のパターンも増えてきた。

フォレスターについて

・国有林、州有林、民有林を分けずに管理している

・社会の要求としては、フォレスターにその地域の森林に関する案件ついては総合的に処理することが出来て欲しい

・社会の要求が多様化しているなか、どういった状況でも対応できる、フォレスターも統合的な人材(ジェネラリスト)の育成を目指している

・学生の自由意思でプロフィール(どんな授業。・実習を履修するか)が作成できるようにカリキュラムを作っている。85%は森林に関する基礎と専門のコア・カリキュラムであり、残りの15%が周辺学問領域の自由選択カリキュラムとなっている

・専門領域に特化したスペシャリストとして活躍する場合は企業に行った方が良い

・フォレスターの雇用主はほぼ州の行政で区画森林官になることが多い。
・フォレスターは、森林からの木質系資源の生産、自然保護区の保全(監視)、狩猟を含めた生態系サービスの提供などの業務を行っている

・区画森林官は州有林だけでなく、依頼されれば私有林の生産等の管理も行い、収穫量に応じたサービス料を受け取る。

・小規模私有林の利用促進が課題となっており、この点では区画森林官よりも民間のフォレスターの活躍が期待される。

・今後のフォレスターの役割は、補助金で木材価格を抑えるような公務員型がよいのか、民間企業のように効率化をはかり利益を最大化することがよいのか、大学内でも議論となっている。

・森林所有者は利益の最大化を望んでいるが、効率化が必ずしも良い森林管理ではなく、生態系や生物多様性保全を考慮しなければならない。

・ドイツの森林の85%は、所有形態にかかわらずPSCFSCに認証されている

 

教育システムについて

・ロッテンブルグ大学では教授陣も単なる研究者ではなく、最低5年の大学外での実務経験を要求している。また、教授22名に対し、外部の実務家等による講師が40名いて、実践的なカリキュラムとなっている。

・セメスターごとに学生による授業評価を実施しており、評価のよくない教員は注意・指導があり、修正されない場合はやめていただくこともある。

・外部講師の依頼する場合は、学士に講義場合は学士以上、修士に講義する場合は修士以上が必要である。

・外部講師は1つの授業を全部受け持つ場合と、テーマごとに特別に講義・実習を依頼する場合がある。後者では、時には教授より知識が深い(あるいは考え方が異なる)人かもしれず、エキサイティングである

・外部講師の報酬は高くはない(45分で35€)が、ロッテンブルグ大学で教鞭をとったことは彼らの経歴としてプラスになる

・期間が長く優秀な外部講師は、名誉教授にすることもあるが、博士の学位が必要

・ドイツでは34年で教育システムを見直し、常に改善している

・前回の教育改革は、欧州の高等教育の互換性を保証するボロニア・プロセスという大きな流れによってなされ、総合大学と専門職大学の垣根が低くなった。

・社会の要求は、80年代では酸性雨の樹木の枯死について、90年代は森林の経済価値(森林の安全な資産管理)、という風に変化してきており、それらに対応したカリキュラムや授業の比重などの改善をしている。